ポジティブ英語

挫折と覚悟と恐怖。毎朝始まる贖うことのできない運命。だけど私は前よりも強くなった。

挫折と覚悟と恐怖。毎朝始まる贖うことのできない運命。だけど私は前よりも強くなった。

障害受容×言葉の紹介9

☆<障害受容×言葉>の一覧はこちら
https://shihoppi.com/tag/words/

シホっぴ
シホっぴ
今回は、強さについて書いてある言葉の紹介第2弾として。

前回の記事(強さの言葉:その1)
https://shihoppi.com/brave-figure-of-mom/

あなたは強い、が、褒められていると感じられない日は、こっちの詩を読もうよ。

私のmama mentorさんがこう言いました。

“君は強い人だから大丈夫とか、乗り越えられない試練は与えないとか。
慰めというより、残酷な突き放しに聞こえるよ。
自分で言う分には奮い立たせになるのにね。
先に人が言っちゃあいけない台詞なんだなって身をもって知ったよ。“

共感です。私からはこう言いました。

まさに。やはり、開口一番で言われてしまうと、こちらがオープンアップする機会を逸してしまいますよね、って。

おいで、こわかったね、えらかったね、がんばっているねって弱いまんまで、抱きしめてもらうことが必要だなって思います。

シホっぴ
シホっぴ
このママは、連絡をした日の翌日に外来受診まで来てくれて、会ってくれました。

あがなえない逆境に対峙して混乱した私の話を聞いて、いろいろ経験してきたストーリーを共有してくれて、そのまま泣かせてくれました。

生きているアイカルディ症候群の子を初めて見たときの気持ちは、忘れられません。

なんか美味しいものでも食べようと言いながら現れてくれる日もありました。

今日乗り越えられそうだなっていう優しさ、愛、ユーモアを見せてくれる、そんなアプローチをとってくれる患者家族会の先輩ママたち。

伴走してくれる人がいること、とても心地がいいです。

わたしも、新しいママたちがオンラインでつながってくれた時には、いつも優しくありたいと思っていて、会えそうな距離に住んでいる人には、私が感じた同じ安心感を感じてほしくて、会うこともあります。

シホっぴ
シホっぴ
あなたは強い、が、褒められていると感じられない日は、こっちの詩を読もうよ、という提案です。

I wasn’t meant to be a special needs mom, I wasn’t given a special child because I am sort of ultra special, amazing, strong person.


私は障害児のお母さんになるなんてそんなふうにmeant to be(=something is certain and impossible to avoidそうであることが避けられない、必然的、なるべくしてなった)、そんなわけないんです。私が超スペシャルで素晴らしくて強い人だから障害のある子どもを授かった、って、そんなわけないんです。そういうことではないんです。

I was given a special needs child because genetics didn’t play out in our favor.


私は障害のある子どもを授かった。なぜならば、遺伝子が、こちらに都合のいいようにはfavorしてくれなかった、働かなかったから、それだけです、だから障害のある子どもを授かった。

I am your average person, who was give a child who required more.


私はあなたの考えるところのなんら変わらないいわゆるごく普通の人間です、ただ、いろいろと必要なこと、要望が多めの子供を授かったという事情はありますが、ごく一般的な人間です。


More love, more care, and more attention.


もっと愛を、もっとケアを、もっと心の傾注を、処置を対応を注意を必要としてるそういう子供を授かりました。


I was not strong, but made stronger because of my child and her needs.


私は初めから強いわけではなかった。私の子供が、彼女のニーズが要求が私を強くさせました。


I am not amazing, I am human. I adapted to our life with her needs. That’s what humans do, we adapt and change to our situations and surroundings.


私は素晴らしい、ということでもない。私は人間らしいただの人間です。人間なので、彼女の要望するものに必要とするものに自分の人生を適応させる形で過ごしてきました。適応というのは人間がすることです。人間というものは、おかれた状況や環境に合わせて、適応し、変化するものなのです。


I don’t know how you do it. I have to, I just get up each morning and do it, because my child depends on it. Any of the parents who have said this to me would do the exact same thing if they were put in my position.


あなたが一体どうやってこんなことできてるのかわからないよ、そうあなたは言いますよね。よく言われます。そうしなければならなかったんです。I have to。毎朝起きて、こなすだけです。私の子供は、完全に私のことを当てにしていて、私次第であり、私に依存して生きていますから。私に、今まで、そんなこと一体どうやってできるのと言ってくれた人たちに言いたい。どの人たちも、私と同じ立場に立ったとしたら、自分のことを信頼し完全に頼りにして生きるような子供を授かったなら、みなさん、まったく私と変わらないことを子供のためにするでしょうね。

Us special needs parents, we’re not superhuman. We’re just parents taking care of our kids, loving them just as you do yours. So I guess that makes all parents pretty amazing, right? If you love and care and give your children a happy, healthy life regardless of what their medical file says or doesn’t say, then you are equally as amazing! We are all just parents trying to make it to bedtime each day.
Carla Moore

障害児の親というのは、超人ではありません。私たちは、自分の可愛い子どもの世話をしているだけです。あなた方がご自身のお子さんにそうするように、子供を愛する普通の夫婦です。つまり、極論、どんなご両親もかなり素晴らしいですよね、という話しになってきます。子供が幸せで健康な生活を送れるようにと愛してケアをするのですから。メディカルファイル(医療情報提供書)がなんと言っていよう(疾患があろうと)と、あるいは何と言ってなかろうと(疾患がなくても)、です。だからつまり、健常の子供を育てている親御さんも同じように素晴らしいですよね。毎日を一日一日をベッドタイムまでたどり着けるように、私たちは、無事一日を終えることができるようにがんばっている子供を持つ者同士、ということになりますね。

シホっぴから一言

シホっぴ
シホっぴ
↑この詩とてもいいですね。
  • じゃあ本当に愛する子供を育てているまでのことですよね?
  • 健常児と変わらないですね?

という結論でいいのかというと、障害児との生活は、やはり特殊です。

たくさんのuncertainty不確実性と生きていて、いつもsurvival modeサバイバルモードを解除できないのですから。

それでも、障害児のお母さんが、

いやいや、私が強くなったのは、この子がそうさせたまでであり、子供に愛情を注いでいるあなたも同じことが起きたらきっとそうするでしょうね。

と達観してこう伝えられるしなやかさは本当の言葉です。

私もそう思います。

シホっぴ
シホっぴ
そのように思っていることは、私が健常の子供のママたちとも変わらず仲良くできている理由のひとつでもあります。

どんな人も変わらず悩みをもっているだろうし、むしろ障害児とラベリングされていない状態で子育てをしている人は必要な相談先へのアクセスがない場合があり、時に障害児コミュニティのような心理的安全性が確保された高密度の話し合いができる相談先が見つかっている場合よりも、より過酷で孤独な子育てを強いられている場合があるのではないか、といった気持ちをもっています。

過酷な時間と優しい時間のコントラストが強くて、光と影のコントラストが強くて、多くのことを感じまくる障害児子育てを経験することは、他のひとの苦しみについても、advocate代弁者になれるくらいの、素晴らしい知、悟り、を授かる素敵な経験だと思っています。

Parents who have children with special needs also have special needs. They need to know more than the average parent. They need to do more than the average parent. They need more patience more than the average parent and so much more!


スペシャルニーズのある子どもをもつ両親もまたスペシャルニーズがある。障害児の親は平均的な親よりももっと多くのことを知る必要がある。障害児の親は平均的な親よりももっと多くのことをする必要がある。障害児の親は平均的な親よりももっと忍耐強くなる必要がある。

強いね、という言葉をかけられることに、嫌悪感が出てしまうのは、あたかもまるで、生まれながらに強かったかのように接されるときに、いやいや、私を強くしてきた様々な人生経験はあるが、このように遺伝子疾患がまさか自分の大切な子供に起きるとは思わなかった、私を強くて、このような悲劇に値するかのように言うのはやめてくれ、そのように思うからでしょうね。

強い、は、どうしようもない運命が強くさせたのであり、もともと強かったのではないけど強くなった、強さの動機は、まぎれもない愛であり、the purest form of loveもっとも純粋なあいのカタチに触れたことが強さの源であるのだ。

シホっぴ
シホっぴ
そういう含みがあるのではないかと考え直すと、強いと言われても、受け止めやすくなります。

挫折と覚悟と恐怖。毎朝始まる贖うことのできない運命。

毎日に翻弄されながらも生きているということ。やっぱり私は前よりも強くなった自分の中に内在していた一番強い自分を全面に押し出して生きるように、きっと神様が図らっているのだなと思っています。

You’ve developed the strength of a draft horse while holding onto the delicacy of a daffodil you are the mother, advocate, and protector of a child with disability. Lori Borgman

スイセンのようなきめ細やかな優美さを保持しながら、ドラフトホース引馬のような強さを顕出しているあなた。あなたは障害のある子どものお母さんであり、代弁者であり、その子を保護する人。

強さ、についての一考察(その2)でした。

ではでは。