ポジティブ英語

I wouldn’t change a thing. 生まれ変わっても君のママになりたい。

心音に耳を澄ませ、呼吸の音に耳をすませ生きている。

障害受容×音楽の紹介

シホっぴ
シホっぴ
Chiritina Perriさんの曲、A Thousand Yearsを紹介します。

2018年のことです。50 moms and 50 kids with one extra chromosomeという、ダウン症の4歳の子供たちとそのママたちが車の中で、car pool karaokeカープールカラオケをしている美しい動画が作成されました。2018年に作成された当時、少し有名になりました。まだ見たことがない人も多いのではないかと思っているので、今回はこちらをお届けします。

World Down Syndrome Day (WDSD), 21 March, is a global awareness day which has been officially observed by the United Nations since 2012. The date for WDSD being the 21st day of the 3rd month, was selected to signify the uniqueness of the triplication (trisomy) of the 21st chromosome which causes Down syndrome.

なお、3月21日は「世界ダウン症の日」です。21番染色体がトリソミー(3本)であることから、3月21日が、ダウン症候群の日に選ばれています(2012年から国連が国際デーの一つとして制定されています)。One extra chromosome1本染色体が多いだけ。

こちらの動画は、本当に大好きな動画で、見ると泣いてしまいます。

アメリカ手話に興味が湧く方もいらっしゃるかもしれません。

こちらです↓

ちなみに、シホっぴは、こちら、一般社団法人手話エンターテイメント発信団の大ファンです。手話を楽しく学びたい方はオンライン講座があるので、確認してみてくださいね。

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シホっぴ解説

恋愛の曲かなと思って聞いていた曲が、まったく違った意味を持ち始めることがあると思います。たとえば、この曲も、結婚式のような場面で永遠の愛を誓う2人が流すような曲なのですが、この動画を見ていると、親子愛の歌に聞こえてきます。私はゆりちゃんのお母さんになって、今まで聞いてきたラブソングのほとんどは、ゆりちゃんを想う気持ちに差し替わってしまいました。

苦しいときには、よい音楽を聴いて、すこし泣いて、それで前に進んでいけたらいいなと思います。

この動画では、大好きな子供が障害を抱えて生まれてきたことに対してとても不安になりながらも、目の前で生きているわが子を見て、自分の子供への深い愛情を確認して、不安を払しょくし、強い気持ちで、これからも愛し続けられると確信しているお母さんたちの笑顔が印象的です。すこしずつ、そう、ほんとうに障害児のあゆみはすこしずつだけど、前に進もう、なにも恐れてないよ、大好きだよ、っていうメッセージがストレートに届いて、見る度に涙が自然とこぼれてしまいます。

シホっぴ
シホっぴ
この歌では、Heart beats fast心拍が高まる、だったり、Every breath呼吸の一息一息、だったり、心音や呼吸という言葉が頻繁に歌詞の中に出てきます。

心臓が打っていること、呼吸のひとつひとつ、これらは、重症心身障害児の親としては、毎日毎日文字通り、注意を払っていることになります。

心音に耳を澄ませて、呼吸の音に耳をすませて生きていることが日常となった私には、この曲を聞いたときに、子どもの頑張りをひとつひとつ思い出すのでした。

そして、なんとかわいらしいアメリカ手話のhand sign(手話)。これ、みんなで練習して、手話しながら、歌えるようになりたいなって、そんな時間作れたら素敵だなっていつも思っています。

A thousand years 翻訳(子を想う母バージョン)

Heart beats fast 速まる心臓の音
Colors and promises 色とりどりの世界 交わした約束
How to be brave? どうやって強くなったらいいんだろう
How can I love when I’m afraid to fall? どうやって愛したらいいんだろう なんか終わりがくるかもしれないとか考えだしたらこわくなっちゃう
But watching you stand alone でも私の子、ここにいるんだもんね
All of my doubt, suddenly goes away somehow 疑うような気持ち、どこかに消えていく感じがした

One step closer一歩ずつだよね、ちょっとずつ進んでいけばいいんだよね

I have died every day waiting for you あなたに会えるの、毎日待ってた気がする
Darling, don’t be afraid, I have loved you 怖がらないで生きてほしいよ
For a thousand years あなたのこと、1000年分くらい愛してきたし
I’ll love you for a thousand more この先1000年も変わらず愛するからね

Time stands still 時が止まったみたいになって
Beauty in all she is そのままのあなたがとてつもなく美しくみえた
I will be brave ママは強くなるね
I will not let anything take away なにかが、あなたからなにかを奪うだとか、あなたがいなくなるだとか、そんなこと考えられないし、考えたくないし、そうはさせないし

What’s standing in front of me どんな壁が立ちはだかってもね、守るからね
Every breath このいまの一瞬一瞬の呼吸を守るからね
Every hour has come to this この一緒に過ごしてる時間を守るからね

One step closer 一歩ずつだよね

I have died every day waiting for you あなたに会えるの、ずっと待ってた気がする
Darling, don’t be afraid, I have loved you 怖がらないで生きてほしいよ
For a thousand years あなたのこと、1000年分くらい愛してきたし
I’ll love you for a thousand more この先1000年も変わらず愛するからね

And all along, I believed I would find youいつかあなたに会えるって思ってた
Time has brought your heart to me 時がきて、実際にあなたが目の前に現れたよね
I have loved you for a thousand years あなたのこと、1000年分くらい愛してきたし
I’ll love you for a thousand more この先1000年も変わらず愛するからね

*ソングライター: David Hodges, Christina Perri

失うかもしれないの?そこに慈悲はあるのか?

どうやって愛したらいいのだろう、 when I’m afraid to fall、子どもを失うかもしれないんだ、私の子どもは私の想像以上に儚いかもしれないんだ、という事実は非常に重いものがありました。産後のメンタリティでは到底プロセスしえなかったです。治療方法のない慢性疾患を抱えているということは、とてつもない苦しみでした。

どうしてそのような苦しみを神様は与えるのか、人生には順序というものがあるのに、どうしてそのようなことが許されるのか、かわいらしいこの赤ちゃんと過ごす時間はどのくらいなのだろうか、神様は私に期待しすぎていないか、神様はいるのか、そこに慈悲はあるのか、どうしてこんな障壁が立ちはだかるのだろうか。

どうして我が子が?今も発作を見るのは苦しい。

このようなチャレンジ(障壁、挑戦)にエントリーした覚えはない、こんなこと味わってみたいなんて、サインアップしていない。そんなチャレンジ乗り越えられない。私では力不足です、どうして。how can I love when I’m afraid to fallそのような気持ちを思い出しました。

また、time stand stillのところでは、てんかん発作で苦しむ娘を重ねました。てんかん発作では娘は息をこらえるので、その度に胸が引き裂かれる思いでした。呼吸を止める娘の手を握る時間は、時の流れが止まったように感じました。

シホっぴ
シホっぴ
自分のなかにある強さを全集中で絞り出しました。

I’ll be braveと何度も何度もつぶやきました。I’ll not let anything take away、そう、この憎き忌まわしきepilepsyてんかん発作にすべてを奪い取られるなんて、ゆるさない。てんかん発作が子供の体力を奪いとっていて、脳にダメージを与えている、そう思うと、一回一回の発作毎に悔しかった。発作を許さない、コントロールされるなんてありえない、自分の気持ちを鼓舞しながら耐えるのでした。

One Step Closer そう、少しずつ。きっと良くなる。

Seizure free(てんかん発作がなくなる状態) まではいかないけれど、それなりに合う薬が見つかって、年齢と共に発作はマイルドになり、いわゆる、発作はするけれど、ひっきりなしではない、ある程度controlled(コントロール)されているという状態に今ようやくたどり着いています。何年もの格闘ののちに、です。

One step closerすこしずつ、本当に少しずつよくなっていったんだったな、なんて思います。

I would not change a thing. もし生まれ変わっても、何も変えたくない、また(このままの)君と出会いたいな、また君のママになりたいな、って、いつもそういう気持ちでいます。

みなさんにとっても、大好きな1曲になるといいなと思いながら、このへんで。

A thousand years. xx

ではでは。