障害受容×音楽の紹介3
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2012年ロンドンのパラリンピック閉会式で演奏されて、歌詞と共に流れてくる映像がとても美しく、胸が熱くなるので、ぜひ見てほしいです。
☆Coldplay – The Scientist 和訳
パラリンピックのパラの語源について
初めに、パラリンピックのパラの語源について あまり考える機会なくきたのですが、今回調べてみたところ、大事なコンセプトだな、と思いましたので、ぜひ知ってほしいです。
パラライズ、麻痺、だと思っている人もいるかもしれませんが、正解は、パラレルという言葉【Para(わきに)+Allelお互いの=お互いのわきにいる】に由来していて、もう一つの、並列の、対等の、という意味があります。(へぇ~!ですよね。)
To stand alongside並んで、そばに、横に、Co-exist同時に存在する、共存する、equals同等、対等の人、匹敵する(劣らない) という言葉も、パラレルの意味するところと、親和性の高い言葉たちかなと思います。
語源を知ったとき目頭があつくなる
私はパラの語源を知ったとき目頭があつくなりました。
パラリンピアンたちの絶望、そして、パラリンピックのコンセプトを知ったときの喜び、真剣勝負に人生をかけることにした時の決意の日の興奮、練習の日々の葛藤、その先に見えてきた希望を感じる気がして、元気が出てきました。
4年に1回の勝負の日
4年に1回の勝負の日を目指して様々なobstacles(目標達成をはばむ障害物)を乗り越えてきたこと。この瞬間が終わることのはかなさ、努力してきた過程、重ねてきた分析。
オリンピアンの人たち、パラリンピアンの人たち、それぞれから力をもらえますね。
私は、過去に、毎夏受けていた試験があって、アスリートのような気持ちで取り組んでいました。試験時間にすべてを吐き出すプレッシャーや、その日を迎えるための調整、devotion捧げた時間、sacrificeあきらめたこと、家族の協力、真剣勝負をする、というのは、ドラマティックでした。夏の試験が終わったとあるオリンピックイヤーに、パラリンピックの盛り上がりを見て、勝負することを選びまわりの協力を仰ぎ障壁を乗り越えるパラリンピアンの活躍を見て、大変鼓舞されました。スポーツの力ってすごいです。
落ちた年は、家族にごめんねと言いました。
ゴールテープを切りたい未練
挑戦することの楽しさ、興奮も確かにありましたが、周りの人なくてはできないことである、と挑戦することができた環境への感謝の気持ちが溢れてくるのですよね。
ゴールテープを切りたい未練が残っているのかいないのか、自分の能力や置かれた環境を鑑み、次回の戦いに挑むのかもう終止符を打つのか、身の振り方を考えるのも、とても苦しかったりします。
私と試験との関係は、love hate relationship 愛憎関係でした(笑)と、逸れてしまいましたが(笑)
Coldplay – The Scientist 和訳
Come up to meet you, tell you I’m sorry You don’t know how lovely you are I had to find you, tell you I need you Tell you I set you apart
君に会いに行って、ごめんねって、言いたいな 君はどんなに自分が美しいか気づいてない 君を見つけて、必要なんだ、特別なんだよって言えたらな
Tell me your secrets, and ask me your questions Oh, let’s go back to the start Running in circles, coming up tails Heads on a science apart
君の秘密を教えてよ、それから僕にも質問をして 時間を戻したいな
I was just guessing at numbers and figures Pulling the puzzles apart Questions of science, science and progress Do not speak as loud as my heart Tell me you love me, come back and haunt me Oh, and I rush to the start Running in circles, chasing our tails Coming back as we are
科学的に分析しようと躍起になってたら、 パズルはばらばらになっちゃった 科学における問い、科学の進歩 科学ではどうしようもないこともあるよね
Nobody said it was easy It’s such a shame for us to part Nobody said it was easy No one ever said it would be this hard Oh, take me back to the start
誰も簡単だよ、とは言わなかった 誰も簡単だよ、とは言わなかったけど こんなにも苦しいんだよ、とも、聞いてない 時間を戻して初めからやりなおしたいよ
*英語原文:Coldplay
シホっぴ解説
大好きな人が、別れた恋人に、I set you apartあなたが特別で、how lovely you areどんなにあなたが美しいか、言っています。
what set you apart、という言い回しで見ることも頻回なので、set you apartをみて、what make you differentあなたは他の人と違う、ということと向き合ってきたパラリンピアンの日々のことがよぎりました。
努力・価値をwholeheartedly appreciate心から賞賛されている、存在を認められている、この曲をパラリンピックの映像と共に見ると、あぁ、このような晴れの日を迎えられたパラリンピアン達、パラリンピアン達を強くしてきた人たち(通り過ぎた人も含めて)の喜びがハイライトされた感じがしました。
あなたは違う、と線を引かれた日、あなたは違う、と賞賛された日。
Nobody said it was easy難しいんですもんね。
難しいことに挑戦できてよかったです。
結果が出た人もいれば、悔しい思いをした人もいるんだなぁと。
(彼ら)だったのに、(自分たち)となる瞬間
多くの障害児の家族が共感できると思います。パラリンピックに出ている人たちが、今までは、THEY、THEM(彼ら)だったのに、US(自分たち)となる瞬間。
障害児子育てが始まると、次々にこの視点のシフトが起きるのです。大変そうなTHEMではなくて、一緒に闘っているUS、先を歩んでいるOUR HERO。
どんな装具を用意してあげたらいいんだろう。どんなリハビリに連れて行こうか。ボイタ法?ボバース法?スイミング?乗馬?ドルフィン?
海外の患者たちのセラピーの様子すら検索をかけはじめて希望のかけらを見つけ出そうと必死になっている自分がそこにはいるでしょう。
眼鏡がない時代において、目が悪い人は障害者?
国内で画期的なことをしている人はいるのか、必死で問い合わせたり。 恋に敗れた心を分析してみたものの科学の進歩じゃ(失恋は)どうしようもできないと、この曲では言っています。
けれど、パラリンピックの映像と共に聞こえてきた“science and progress”の言葉はものすごくパワフルな言葉で、科学の進歩がいかに人々の生活を改善してきたかに私は思いをはせました。
目が悪い人は世の中にたくさんいるので、よい眼鏡ができました。眼鏡がない時代においては、目が悪い人は障害者でしょうか。
障害の社会モデル【困難さの原因は、多数派向けにデザインされた社会環境に起因すると考える考え方】についても、書きたくなってきましたが、またの機会にします。
(Taylor Swift) テイラースイフトの言葉
You will always be criticized and teasd and bullied for things that make you different, but usually those things wil be what set you apart. The things that set you apart from the pack, the things that you once thought were your weaknesses will someday become your strength.
あなたがみんなと違うと、批判されたり、からかわれたり、いじめられたりの対象になるよね。でも、そういう、みんなと違うっていうのが、あなたの個を際立たせるの、set you apartするのよ。 みんなと違うこと過去には弱点のように思ったかもしれないけどそれは、いつか、あなたの強みになるの。
ではでは。