ポジティブ英語

はじめは静かに戦っていました。まだ言えない、全部は決して言えない、そう思いつつも。

はじめは静かに戦っていました。まだ言えない。そう思いつつ。

障害受容×言葉の紹介5

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シホっぴ
シホっぴ
今回はニューヨーク州立大学医療センター・リハビリテーション研究所の受付の壁に掲げられている美しい詩から。

本物を見たい人は、Institute of Rehabilitation Medicine, 400 East 34th St NYC, NYへ。(公式HP:Google翻訳 英語→日本語版

私は、初めて読んだのはいつだったかすっかり忘れてしまいました。

曽野綾子さん(wikipedia)の「人間の分際(ぶんざい)」という本が大好きでdog ear(ふせん、ページの角を折ること)だらけになってしまうのですが、その中でも紹介されています。

日野原重明先生(wikipedia)も「現代医学と宗教 岩波書店」の中で紹介しています。

有名な詩で、「病者の祈り」のタイトルでよく知られています。(作者は不明とされています) 心も体も傷ついたベトナム戦争帰還兵の若者という説が有力のようです。

A CREED FOR THOSE WHO HAVE SUFFERED 訳


©ニューヨーク州立大学医療センター・リハビリテーション研究所

【A CREED FOR THOSE WHO HAVE SUFFERED】

病者の祈り 苦難、病気を負う人々のためのクリード(Creed:信条)

I asked God for strength,that I might achieve. I was made weak, that I might learn humbly to obey.

大きな事を成し遂げるために 力を与えてほしいと神に求めたのに 謙虚で慎み深くあるようにと弱さを授かった

I asked for health, that I might do greater things. I was given infirmity, that I might do better things.

より偉大なことができるようにと健康を求めたのに より良きことができるようにと病弱を与えられた

I asked for riches, that I might be happy. I was given poverty, that I might be wise.

幸せになろうとして富を求めたのに 賢明であるようにと貧困を授かった

I asked for power, that I might have the praise of men. I was given weakness, that I might feel the need of God.

世の人びとの賞賛を得ようとして権力を求めたのに 神さまを近くに感じられるようにと弱さを授かった

I asked for all things, that I might enjoy life. I was given life, that I might enjoy all things.

人生を享楽しようとあらゆるものを求めたのに あらゆることを喜べるようにといのちを授かった

I got nothing that I asked for—but everything I had hoped for. Almost despite myself, my unspoken prayers were answered. I am among all men, most richly blessed!”

求めたものはなにひとつ与えられなかったが 願いはすべて聞き届けられた 神のみこころに添わぬ者であるにもかかわらず 心の中にある言い表せない祈りはすべてかなえられた 私はあらゆる人の中でもっとも豊かに祝福されたのだ

シホっぴ解説

シホっぴ
シホっぴ
弱いときにこそ強いのかもしれない、弱い時にこそ、闇と光のコントラストが強まるからこそ、感じられることというのがたくさんあるのかもしれないな。 

希望が崩れ去って砕け散って、人生の意味を再発見する。

悲しみを知ること、感謝を知ること、限られた時間を楽しむことで、瞬間瞬間が光り輝きはじめること。

健康であることは素晴らしいと皆言うけれど、健康を失ってみて、I’m richly blessed 豊かに祝福されたのだ、という境地に達するという美しい詩ですね。

まずは、祝福されたい

産後、「母子共に健康です」以外の出産報告の言葉が流通していないために、私は、なんとみなさんに 言ったらいいものか、少々の躓きを経験していました。

まずは、祝福されたい。

シホっぴ
シホっぴ
なので、大変そうだということを告白する タイミングは、intentionally意図的に、ずらそう、遅らせようと思いました。 

そんなwhite lie悪気のない嘘をつこうと思いました。

はじめは静かに戦っていました

まだ質問をされても答えを持ち合わせていなかったし、しっかり伝えられもしない中で励ましの言葉をもらっても自分をmaintain保持することができなさそう、ばらばらになって日々の戦いに失敗すると思ったので。

だからはじめは静かに戦っていました。

まだ言えない、全部は決して言えない、そう思いつつも、必ず知ってももらいたい、と思っていて、ずっと言わないつもりはなかったのですが、私はそこそこかっこつけなのか、まとまりのない状態ではまだ何も言えませんでした。

内容が重すぎて、自分の子供へのそうでなくあってほしいという願い【否定するきもち】との折り合いがつかないので口をつぐむ、という経験をこのときしました。)

シホっぴ
シホっぴ
基本的には私は親切で素直でサービス精神のある人間なので、少々の恥やミスなんかは、自分から話すタイプです。 

かわいそうだと思われずに応援してもらいたい

まずは赤ちゃんがうまれた喜びを共感してもらうのがきっといい。

大変な道のりになりそうだということもそれなりに知っていてもらいたい。

でもかわいそうだと思われずに応援してもらいたい。応援してもらわないと乗り越えられそうもないので、いい感じで伝えたい。でも、驚かせすぎて距離をとられたいように

【日本に100人もいない病気で毎日てんかん発作をしていて予後が悪く最重度の知的身体的障害を 負う。予後は悪いらしい。調べながらたどり着いてしまったlife expectancyを見て、嗚咽し手から携帯が滑り落ちたこと。涙で前が見えないで産後の体でNICUへ運転していること。】まだ言えない。

同じ気持ちを経験していることから伝えよう

なんて可愛い赤ちゃんがこの世にSHIHOのところに生まれたのでしょう、と十分に思ってもらってから、少しずつ言おうと直感で思いました。

シホっぴ
シホっぴ
そんな風に考えるなんて、あざとさ、でしょうか。あざとさですかね。 

相手の理解できる量を慮りながら、土俵をならしながら、よい機会をみて伝えよう。

ママになった友達たちなら、この産後の赤ちゃんのにおいをすいこむときの愛おしさは知っている、産後の小さすぎる命を目の前にしたときの不安な気持ちも知っている、だから私もいま同じ気持ちを経験していることから伝えよう。

どんな言葉でも私は嬉しかった

そして、NICUを退院できた時も、まだ困っていました。なんだかんだ(詳細を割愛して)無事に退院できた旨伝えると、とてもよろこばれたのです。

健康でよかったね、無事でよかったね、とよく言われました。

赤ちゃんとおうちに帰れる日のblessed祝福された気持ちにみんなの知っている範囲で寄り添ってくれていると思ったからどんな言葉でも私は嬉しかったです。

退院は終わりではないことを知っていました

でも、このギャップを埋めないと、いよいよついに言わなくては、頼りになる友人たちの顔を思い浮かべて、どうしたらいいものかと思っていました。

私は、何かが根治したわけではないことを、退院は終わりではないことを知っていました。在宅移行というコンセプトをそれまで知らなかったけれど、そのころまでには分かっていました。

シホっぴ
シホっぴ
退院=元気、産後の連絡=母子ともに健康、ばっかりじゃないのですよね。 


聞きたいことと違う内容だったときに、会話をどう進めたらいいものか、言葉を持ち合わせていないと、せっかく打ち明けてくれた人の心の負担を軽くできないばかりか、重荷を負わせることになると思います。

事情のある退院をする人がいたときに、祝福の気持ちを表すには、どうしたらいいものかな。


赤ちゃんと家族で一緒に過ごせるね!とか、無理しないでね!っていう言葉が一番しっくりきたかもしれません。


この病者の祈りの詩のように、私は感じています。

I am among all men, most richly blessed 

ゆりちゃんが生まれたこと、ゆりちゃんのお母さんになれたこと、豊かに祝福されていると感じています。

とても処理しきれないような苦難に直面した人がどのようなマインドセットで毎日を闘っているか、想像する気持ちを忘れないようにしたいと思います。

では、このへんで。